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嘘と本音 2話
「会長に勝てると思ってんの?幸太はまずテクニックをユウヤさんに教えて貰って、それから東雲を無理やりヤッて、会長より自分がいいよって、身体に教えるのよ、で、東雲も次第に…幸太のが欲しいって幸太の上に乗って腰動かすかもよ、どう?」
モモはキラキラした目で幸太を見る。
東雲さんが俺を?
俺が東雲さんの上に乗ってハアハア言わせるのもいいなあ。
可愛いだろうな東雲さん…
幸太はコクコクと何度も頷く。
「ユウヤさん、幸太にテクニック教えてあげてよ」
「はい!ぜひ!」
幸太もモモと同じように目をキラキラさせている。
ユウヤは…
あ~、やっぱ、東雲すげーわ!
と再度頭を抱える。
「幸太、初エッチは東雲としなくて良いのかよ?…」
ユウヤの問い掛けに、うっ…と顔を歪めた。
勢いで言った事くらいユウヤにも分かる。
「それは…でも、俺…会長に勝ちたいし」
悩みながらも幸太は答える。
「ぶっちゃけ、会長とセックスしたヤツにしか分からないけど、あの人野獣だぞ、一度し始めたら12時間はイキまくりで頭、真っ白になるくらいエロの奴隷にされるし、玩具や縛られるのはしょっちゅうだし、…3Pも普通にやるし、会長の前で一人エッチさせられるし、野外エッチや移動中の車ではフェラしなきゃダメだし、しまいには後ろにバイブ入れられたまま仕事しなきゃだし、中だしされた精子は会長から許可されるまで入ったままだし…ベッドに縛られたまま数人の野郎どもに身体中舐められて、野郎どもが見ているなか会長とエッチするとか」
「あああーっ、もう良いです!」
幸太は真っ赤な顔をして叫ぶ。
「やーん、会長野獣」
モモはニヤニヤしている。
「会長野獣ダナ」
ユナは真顔で頷く。
「ユウヤさんの体験談ですか?」
一番冷静に聞き返したのは健太。
ユウヤは頷く。
って、事は東雲さんも…と考えた幸太は、
「いーやーだー」
と叫んだ。
「会長とヤッてるかは知らないけど、東雲は照哉さんと完璧できてるから幸太諦めなよ」
モモの言葉に幸太はムッとして、
「何で毎回照哉さんの名前ばっか出すんだよ」
と膨れっ面。
「証拠はあるのよ、ほら」
モモは携帯のムービーを再生した。
そこに映し出された画像に幸太は釘付けになる。
「おっ、バカップルぶりがすげーな!」
とユウヤは画像を見てニヤニヤしている。
「なななな、なんで照哉さんと東雲さんがチュウしてるんすか!しかも東雲さん照れて…照れた顔可愛いしー!」
モモが見せた画像は東雲が食事をこぼしたシーン。
「会長に送って貰ったんだあ~タイトルはバカップルだった」
モモは嬉しそうだ。
「モモちゃん会長にそんな画像貰うほどに仲良しなんだ」
ユウヤは少し驚いている。
「会長は私の書いてるBL読んでるから、たまにネタくれるんだよ。でね、面白いから出版させても良いぞとか言われたよ」
「あ~、確かにモモちゃんの話面白いからな」
「あとね、照哉さんと東雲のベッドでにゃんにゃんもあるよ」
とモモは次の画像を出す。
「なんじゃこりゃあ!」
幸太は雄叫びを上げる。
◆◆◆◆
「おお、何か松田優作の物真似ば誰かしよるですばい」
英雄氏は雑巾を絞りながらに言う。
「松田優作?」
シンジは誰?という顔をする。
「私の若い頃によう似た俳優ですばい。もう亡くなりもうしたが」
英雄氏は寂しげな顔をして平気で嘘をつく。
********
「東雲さん」
画像に食いつく幸太。
照哉が上に乗り東雲にキスをしまくっている。
照哉は上半身裸。
でも、長く録画はしてないようで数十秒の画像。
「照哉さんの裏切り者」
幸太は目に涙ためて怒っている。
「チンコ勃起サセテ叫ブノモ変ダゾ幸太」
ユナが冷静に幸太の股間を指差す。
「あらやだあ~東雲と照哉さんで興奮した?ユウヤさんに抜いてもらいなよ」
モモにニヤニヤされ、幸太は背を向ける。
東雲さん…
東雲さん…
俺も東雲さんとチュウしたいなあーー!
やはり幸太は興奮していたようだ。
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