42 / 135
嘘と本音6話
「幸太、ちょっといい?」
ユウヤは幸太を連れ、空いている部屋へと行く。
「どうしたんですか?掃除なら英じいとシンジがやってましたよ」
幸太は首を傾げる。
「そんなのどうでもいい」
ユウヤは手を伸ばし幸太を引き寄せた。
「ユウヤさん」
ユウヤの名前を呼ぶと同時に幸太は近くにあったベッドに突き飛ばされる。
ベッドだから痛くはない。
倒れた幸太の上にユウヤがのしかかる。
「ユウヤさん!まっ…んんっ」
ユウヤの唇に塞がれ、声が出せない。
抵抗しようとしても両手を押さえつけられて逃げれない。
「んーー」
唯一動かせる足をバタつかせても、シーツが乱れるだけ。
やめ…、やだ!
やだよーっ!
顔を必死に背けてもユウヤのキスからは逃れられない。
「や、…やだ」
ようやく出た声でユウヤのキスから解放された。
「そんなに東雲が戻るの嬉しい?」
ユウヤは押さえつけたまま、幸太を見下ろす。
「ユウヤさん…何怖いよお…」
普段と違うユウヤの雰囲気。
確かにキスはされた。
でも、怖いなんて感じなくて、今のユウヤは正直怖い。
「幸太が嬉しそうにするからだよ」
「なんで…なんで喜んじゃいけないんですか?」
幸太は涙目だった。
「東雲は諦めろよ、照哉と今頃ヤッてるんだ」
その言葉に幸太は泣き出した。
「ユウヤさんのばかあ~きらい、ユウヤさんなんか嫌いだあ」
幸太は小さい子供みたいに泣きじゃくる。
「お前の為に言ってんだろ!」
少し苛ついたように叫ぶユウヤ。
「ちがう…ちがうもん…ユウヤさん…自分の為だもん」
泣きながらも幸太は反論する。
「何がだよ」
「ユウヤさん会長をまだ好きなんでしょ?諦めろって、本当は自分に言ってる」
幸太の言葉にユウヤはピクリと反応した。
「なに…言って…」
「諦めたくないから言い聞かせてるんだよ、俺にじゃなくて自分に」
そんなわけ…ない。
ユウヤは首を振った。
そして、幸太に顔をちかづけそのまま彼の首筋を舐める。
「やっ、やだ!」
暴れる幸太を押さえるように備え付けの拘束具を彼の両手につけるとベッドに縛り付けた。
「何でもあるから良いな、この部屋」
ユウヤはそう言いながら自分の服を脱いでいく。
ボクサーパンツにだけになると幸太の服も脱がし出した。
「やだ、やだってば!ユウヤさん止めてよ」
脱がされながら幸太は叫ぶ。
ボタンが外され、シャツをめくられる。
「ねえ、聞いてるのユウヤさん!」
必死に叫ぶ幸太を無視してユウヤはベルトを外し、ズボンのボタンとファスナーを下ろすと、脱がせて下半身はボクサーパンツにだけにした。
「痛くなくするの無理だから我慢しろよ」
ユウヤはそう言うと幸太の上に乗る。
「ユウヤさん…意地悪だあ」
ぐずぐず泣く幸太の頬にキスをする。
「俺が本当に意地悪なのはこれからだよ」
ユウヤの手は幸太の下半身へと伸びる。
布の上から感じるユウヤの体温。
ユウヤの手のひらにも幸太の敏感な部分が熱くなっているのが伝わってくる。
「東雲の事は今すぐ忘れろよ、俺が幸太にやっている行為を照哉にされてよがってんだ」
布の上から撫でられ、幸太の身体はビクンと震える。
「やだ!やだって!お願いユウヤさん止めて!」
身体を震わせ涙で濡れた瞳で幸太は叫ぶ。
叫んでもユウヤの手は下着の中に滑り込む。
「やっ…」
反射的に身体をくねらせ足をバタつかせる。
でも、足をバタつかせた事で脚を開かせられてしまった。
「ユウヤさん!やだって」
嫌だと何度も叫んでいるのにユウヤの行動は進んでいく。
露わにされた胸に舌が這う。
「…やあっ、やだあ」
必死に拘束された手を外そうと頑張るが、外れない。
その間にもユウヤの舌はへそまで舐めていく。
その下は、 下着の中にはユウヤの手がある。その手が幸太のモノを掴んだ。
「やだ!」
幸太は力の限り叫んだ。
「幸太、大丈夫だよ。すぐに気持ち良くなるから…て、あんま優しく出来ないけどな」
ユウヤは下着から手を出すと、ゆっくりと幸太の下着をずらしていく。
ともだちにシェアしよう!