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大胆不敵な狼氏 15話

東雲の携帯にメールが届く。 知らないメールアドレスに画像がつけられている。 なんだろうと開けると、誰からのものか直ぐに分かった。 会長…… 画像は自分が裸で寝ている写真。 いつ撮られたかなんて、考えなくてもわかる。 写真を見ていると、携帯に着信が入った。 番号は会長。 無視する事なんて、出来ない東雲は恐る恐る、電話に出た。 「よお、東雲、写真良く撮れてただろ?」 悪びれた様子が全くない声。 はい。なんて、答えるわけもない。 「……なにか、用事なんでしょ?」 あんな写真を送ってくる奴が言う事なんて、知れている。  「さすが、東雲、分かってんじゃねーか!」 「……あんな写真送られてきたんだから、わかります」 「物分りのいいガキは好きだぜ?まあ、俺にオナってるの見せてくれたらいいよ」  「……そ…んな事」 「出来ないって言葉はきかないぜ?やってくださいってお願いしてるんじゃねーよ、ヤレって言ってんだけど?」 東雲は黙り込む。 嫌だは絶対きかないだろう。 ヤラレてしまうより、マシだけど、照哉以外の男に見られたくない部分を見せて、 自慰行為とか出来るわけがない。 しなかったら写真を……とか言われるんだろうな。 照哉さんに見せるのかな? 照哉さん、どう思う? 俺が会長とした……とか思うかな? それで、俺を嫌いになるかな? 浮気になる? でも、やってないって会長言ってたし…… 「こら、何黙ってんだ!簡単だろ?お前も普段照哉おかずにして、やってたりするだろ?それの延長なだけ」 延長……そんな可愛いもんじゃない。見る相手がいるのだから。 「やってくれるだろ?東雲……脱げよ」 「は?」 「その部屋、カメラあるんだよ」 「えっ?」 東雲は思わずキョロキョロする。 「キョロキョロしてねーで、脱げよ」 電話越しでキョロキョロしている事が分かるわけがないから本当にカメラがあるのか?と半信半疑だ。 「か、カメラどこに?」 「いいから脱げ」 「や、やです」 「んじゃあ、照哉がお前やってるとこだけ流すぞ?ゲイ専門サイトに照哉の個人情報載っけてもいいんだけどなあ……あいつ、綺麗な顔してるから襲われるんじゃね?」 「ひ、卑怯です!!」 「ああ、最高の褒め言葉だな。卑怯だの、鬼畜だの、罵る言葉だとお前は思ってんだろうけど、こっちが自覚してりゃ、褒め言葉にしかなんねーよ」 会長ならやりかねない。 東雲はもう、脱ぐという選択しかない。 ゆっくりと、脱ぎ始める東雲。 「電話は切るなよ、いい子だな……脱いだらそのまま、ベッドに座って脚を広げろよ」 東雲は言われた通りに脱いだ後、ベッドに座ると、そのまま両脚を広げた。

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