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大胆不敵な狼氏 21話
組み敷かれた東雲が照哉にしがみつき、腰を振っている。もちろん、上の照哉も。
「お前ら……頑張るなあ」
ニヤニヤしながら画面を見つめる会長。
東雲を抱いた記憶がふいに脳裏に流れる。
凄く興奮した。
照哉を抱く時も興奮するけれど、東雲はもっと違う興奮を感じた。
かつて、無理やり抱いていた男の息子を抱いたという興奮と、照哉の恋人だという興奮。
しかも、本人には記憶がないからこれを知ったらどうするだろう?そう考えたら新しい興奮を覚えた。
会長は画面を切り替えて、別の動画を再生する。
「あんっ……あっ」
ベッドで乱れる東雲の姿。
乱れる東雲を抱いているのは自分。
もちろん、動画を撮るに決まっていた。照哉の時だって撮っているのだから。
「これ見たら東雲はどうでるかな?照哉の事だけでも自慰行為やってくれるんだもんな……それ以上の事……やってくれるんだろうなあ……楽しみだな」
ニヤニヤしながら会話は音量を上げる。
「あっ、あんっ……きもちいい……」
東雲の淫らな声が部屋に響く。
「東雲、おら、腰ふれ!」
「んっんっ」
パンパンと肌がぶつかる音と激しく抱かれ会長にしがみつく東雲。
「いく……」
やがて果てる東雲。
「まだだ」
体位を変えて激しく抱く画像が流れる。
◆◆◆◆
「んっ、あっ、あっ、」
東雲は照哉に激しく揺すぶられている。
「暁……」
照哉は名前を呼ぶと彼の中で果てた。
東雲も照哉がイッたのと同時に果てた。
互いに荒い息を吐き、暫く抱き合う。
照哉に抱かれて……少し、罪悪感が消えた。
画面を通してだが、会長に自慰行為を見られて……照哉に申し訳ないと思ってしまったのだ。
照哉以外に淫らな姿を……。
会長の鋭い目を思い出す。
全てを知り尽くしているような、見透かしているような……。
あの鋭い目で画面を見ていたのだろうか?
そして、また似たような事をさせられるのだろうか?
そんな事を考えてしまった。
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