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送信元:璃音
件名:まかせて!
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了解。
弓削さんたら、万が一の事もあ
るから何度も休みを取らせようと
したんだけど、全然聞かないんだ
もの。
こっちもかなりの焦燥だから、
瑠維はもっと重いと思う。
直ぐに切り上げて向かうね。
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送信を確認して上着を引っ張り、猫のように静かに歩いて伴侶のデスクへ向かう。
「龍嗣」
「ん?」
「ゴメン。
お母さんに用事を頼まれたから、ちょっと行ってくるね」
チュッと、軽いリップ音を立てて唇を啄む。
「鬼より怖い姑殿の仰せとあれば、逆らう理由もないよ。
気をつけて行っておいで」
「ありがと。
早めに戻るつもりだけど、遅くなったらゴメンね?
じゃ、行ってきます」
もう一度甘い口づけを交わして社長室を出た。
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