21 / 181
・
『………あー………。
そういや、瑠維って強気でなんでも一人でこなしてそうに見えてたけど、実際は僕以外とあまり関わらないで来たから、人との駆け引き自体が苦手だもんねぇ…。
しかも、暫く二人とラブラブしてないから、弱気に拍車がかかっちゃってるみたいだし…』
涙がジワジワしている瑠維を宥めながら、璃音は思案を巡らす。
「ね、瑠維?
今もあの二人にお弁当は届けてるの?」
「………うん…」
「お昼だけだよね?」
「んなワケねーよ…。
外食自体苦手だって言うから…」
「……………まさか、家で食べる以外の食事、全部お弁当にして届けてんの!?」
「あっ、当たり前だろ?
メシ作るしか取り柄ねぇんだから、それくらい…っ」
「………………」
流石に璃音は絶句した。
「多忙を極める二人に出来るだけ栄養があってヘルシーな食事をして貰いたい」と思う瑠維の気持ちはよく分かる。
分かるのだが…。
ともだちにシェアしよう!