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「璃音、ちょっとこっちに来い」 「…?」  一人で照れてモジモジしている瑠維をリビングに残し、母に呼ばれた璃音は廊下に出た。 「一応私は出勤するが、お前はどうする?」 「僕もこれから出るつもり。  弓削さんにお弁当も届けなきゃね」 「ああ、"アレ"か…」 「うん」  目を見合わせ、クスクス笑う。 「肝心な方は、ちゃんとアレしといたんだろ?」 「もちろん。  後が怖いからね」 「おまえ、結構黒くなったな」 「まだまだ。お母さんに敵わないでしょ」 「「ふっふっふ…っ」」  計画は細部に至るまで綿密に組んだ二人。  忍と玲へのきついお仕置きは的確に二人の弱点を突き、本人達にとってかなり重いダメージとなるのは間違いない。  ここから、瑠維の落ち込み解消のための二人へのお仕置きが始動する。  そう。  荊櫻と璃音は、手加減をするつもりが全く無かったのだ。  以後、忍と玲は、瑠維だけでなく荊櫻と璃音に全く頭が上がらなくなることを追記しておこう…。

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