34 / 181
・
一日目は気のせいだと思ったものが、届けられる度に違和感が強くなる。
二日目。
瑠維が三度届けに来た。
嗅いだ肌の香りは、甘くて誘うようで苦しくて。
焦躁が募った。
三日目。
瑠維が三度届けてくれた食事は、違和感を通り越して味が解らない。
何故だ!?
言いようのない不安と飢餓感で狂いそうになった二人。
今すぐ瑠維に会いたい。
香りを嗅ぎたい。
肌に触れたい。
抱きたい。
抑え切れない感情が渦を巻く。
「弓削さん。
働き過ぎなんじゃないの?
きっと疲れてるよ。
瑠維のところに行っといでよ」
璃音の言葉が心を揺さぶる。
「玲。
いい加減意地を張るのをやめろ。
会いたいなら、ほんの少しでいいから瑠維に会って来い」
荊櫻の言葉が決意を鈍らせる。
アイタイ。
会いたい。
今すぐ瑠維の傍に行きたい…っ!!
感情は、爆発寸前まで渦を巻いていた。
ともだちにシェアしよう!