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解けた鎖

 ……………ツクリ。  頭の芯が。  ズクリ。  胸の奥が。  痛む………。  体と精神に絡み付いた黒い鎖が落ちて、隠れていた痛みが苛んでくる。  無理矢理捩込み、押さえ込んでいたものが増幅したように。  闇に閉ざされた視界を、不意に光が照らし出す。  ………甘やかな香りを伴って。  欲しかった。  何にも替え難い存在で。  意地っ張りの強がりで…。  本当は、心に深い深い傷を負ったことで、怖がりの淋しがり屋の。  誰にも渡したくない存在…。 『瑠維………』

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