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「ふふ…。
甘えん坊だね、琥珀は…」
抱きついたまま寝入りかけた弟の背中を、璃音は優しく撫でていた。
(因みに妹達は、瑠維のベッドの上で既に昼寝中だ。)
「琥珀は甘えん坊すぎよ。
で、璃音は甘やかしすぎ」
器用に前足でティーカップを持ち、少し甘めに作ったミルクティーを飲んでいた"みあ"がため息をついた。
(みあは、璃音が幼い頃に作った黒い猫のメカである。)
「そうかな…」
「そうよ。
瑠維が禁断症状だからって、進んで自分から悪役を引き受けるし、手加減してるんだもの。
ま、ワタシがお気に入りの忍に手加減したのは褒めてあげるけどね」
「お褒めに与(あずか)り、恐悦至極」
「アンタ、ホントにそう思ってんの?」
「どうかな」
クスクス笑い合う一人と一匹を見遣り、瑠維が苦笑いをする。
「お前達、全然変わんねえのな」
「そんなもんじゃない?」
「そうね。簡単には変わらないんじゃないかしら」
再び笑い出す。
互いの伴侶抜きでの、のんびりした時間だ。
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