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「でもさ、顧問料ったって微々たるもんだろ?  俺はただ、頼まれたレシピ作っただけなんだし」 「瑠維。  少なくとも、今の年収の三倍以上は振り込まれてるよ。  だって、水上系列の病院だけじゃなく、評判を聞いた月見里(やまなし)学園全体の食堂や給食にも採用されてるもの」 「…………………」  璃音と猫の言葉が、未だに信じられない瑠維。  自分のレシピが、知らない内にあちこちで採用されていたなんて、考えてもみなかった。 「ご飯を作るしか取り柄がないって言ってたよね。  普通の人達だけじゃないんだよ。  いろんな制限が必要な患者さんにも美味しいって言って貰えてる。  沢山の人の役に立ってるんだよ、瑠維」  静かに話す璃音の瞳には嘘や偽りは見えない。  だけど、思ってもみなかったからこそ、俄かに信じ難いのだ。

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