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「ね、食って…。  食ってよ……………。  俺が作るメシ、全部…」 「「ああ…」」 「メシだけじゃないよ…。  俺のことも…………だよ…。  わかってる…?」 「「もちろん」」 「食って…。  俺の全部食ってくんなきゃ嫌だ…っ。  メシも、俺の全部も………あんた達に食い尽くされなきゃ、嫌だ。  それと…。  俺、あんた達が好きなんだ。  どっちが欠けてもダメなんだ。  だから、俺のメシも、俺の全部…、心の隅まで食って…。  じゃなきゃ、俺…っ」  ひくんと喉が鳴る。  言わなきゃいけない事が沢山あるのに、喉が鳴るのだ。 「……………………俺、おれ……………っ。  生きて…けないから………」 「食うよ。  瑠維の全てを。約束する」 「約束する。  全てを食べて、深く愛していく」  食って、食い尽くし。  愛して、愛し抜く。  自分の想いを注ぎ、潤し、満たしていくことを誓うと告げ…。  はくり。 「んああ…っ!!」  そろり…。  愛おしさの証の代わりに、二人は瑠維の首筋を甘く噛んだ。

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