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盛大にスープを噴いた後、少々不機嫌だった瑠維は、リビングのラグマットに腰を下ろし、小さくカットした布地を膝の上や足の間に広げていた。
「これがここで…、ここはこの色…。」
布地というより小さな布切れにしか見えないものを組み合わせ、大まかな形を作っていく。
二人を喜ばせる料理を考える時、瑠維はこうして布をいじる。
色合いを考えたり、ひと針ひと針心を篭めて縫っているうちに、特別な料理が頭の中で形を成してくるのだ。
不機嫌な気持ちなど、いつの間にか大気にとけて消えてしまっている。
「ふふ…」
縦3メートル、横4メートルの大きな布に、その組み合わせた模様を乗せてみる。
「…ん、大きさもバッチリだな。
これは、ここ…。
こっちをこう…」
上機嫌で縫い付ける見当をつけた。
大きな布には白とブルー系の色合いの模様が広がっている。
近くで見ると抽象画のようだが、少し離れて見るとよく分かる。
小さく可憐な青い花や、大輪の匂いたつような見事な花が散り、青や紺を引き立たせるように清楚な雪の結晶が散りばめられていた。
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