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翌日の昼下がり。
『えーと、キジは……こうで…、この野菜は…』
頭の中に出来上がったレシピを、瑠維は少しずつ形にしていく。
前菜、肉料理、魚、スープ、主食、デザートに至るまで、使用する材料から調味料を書く。
思い描くだけで、舌先に味が再現されていくような気がして、ほんの少し唇が綻ぶ。
「うわ、やべ…。
これ、今まででもブッチ切りで旨いかもしんない…」
トクトクと、心臓が高鳴る。
これを食べた二人が表情を変え、嬉しそうに口に運ぶのを考えだけで、顔に火が着いたようだ。
少しずつ鼓動が早まり、気持ちが沸き立って仕方ない。
「旨いぜ」「旨いよ」と言う二人の顔と声をイメージした所で、瑠維の萌えが炸裂、いや、爆裂した。
「うわ、マジでそんな顔すんじゃねー!!
死ぬ!!悶え死ぬ!!」
ベッドの上をゴロゴロ転がる瑠維を、二人が驚きの目で見ていた。
瑠維の気持ちは、もう天にものぼる心地だ。
冷凍庫に仕舞われた弁当の中に隠されていた小さなメモ…。
それは、荊櫻と璃音が瑠維にしか解らないように忍ばせておいたもの。
二人が企画していたサプライズの要…、それを瑠維に任せたいという内容だったのだ。
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