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「………ごほうび…?」
「ああ」
蕾を思わせるプックリとした唇をもう一度指でなぞる。
「んんん…」
グラスの中身を少し口に含み、甘えるように頬を寄せて来た瑠維の唇に口づけ。
舌で蕾のような唇を割り開き、琥珀色の液を噎せないように流し込む。
「………ふ………………っ?」
トロリと甘い。
そして、芳醇な香り。
「美味いか?
何十年も寝かせた高級梅酒だそうだ」
「梅酒…?」
「ああ。
エロ魔神の所蔵だったんだが、瑠維の好みそうな香りだからと璃音が置いて行った。
どうだ? もう一口」
「のみたい…、のませて…」
「ああ。
飲ませてあげよう」
口に含み、もう一度瑠維の口へ注ぎ込む。
こく…。
こくんっ。
「…………………………っふ…」
希釈もせずに飲んだ梅酒は、瑠維の胸や胃を熱く焼いた。
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