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スルリと入って来たのは、少々華奢な青年だった。
「…………………………へ?」
「………る、瑠維………っ!?」
デザート皿を手に入っ来たのは、紛う事なき瑠維だった。
「な、な、なんでここにいんだよ!!」
「今日は普通にシフトが入ってるって言ってた筈…」
驚愕する二人に、璃音と瑠維が悪戯っぽい顔をする。
クスクス笑いながら二人の前に皿を置き、腰に手を当てた。
「なぁ、俺が作った料理はどうよ」
「「……………………」」
「やっぱり口に合わない?」
「そんな事ねえよ。
すっげえ旨かった」
「一番食べたいと思っていた味だった」
「ふーん…………」
なんと言えばいいのか言葉が見つからないまま、二人があわあわしている。
瑠維が目の前にいて料理を出したということは、自分達が企画したサプライズ自体が瑠維に露見したという事なのだ。
まずい。
これは非常にまずい事態ではないか。
瑠維を前にして、背中に冷や汗が流れた。
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