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 暫し五人で笑ったあと、璃音が切なげな表情がないまぜになった顔で瑠維を見た。 「………瑠維、結婚おめでとう…。  素敵な旦那様二人と、いっぱい幸せになってね?」 「璃音…」 「お義兄さんたち…。  瑠維のことを、よろしくお願いします。  僕が言えた義理じゃないけれど…、瑠維を………瑠維のことを、幸せにしてください。  お願い…します」  頭を下げる璃音。 「「勿論。  この上ない位に」」  優しく笑いながら約束した二人と、涙ぐんだ瑠維。  紆余曲折を経て、漸く瑠維と璃音は最愛の伴侶を得た。  互いの未来を寿(ことほ)ぎ合い、龍嗣と璃音は氷室邸へ、忍と玲と瑠維は、三人で暮らしている家へと帰って行ったのだった。

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