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 水面に浮いた花々と甘い香りに癒されて、リラックスできた瑠維は上機嫌で風呂から上がった。 「香りも良かったし、中の花も綺麗だったなぁ…」  ニコニコしながら体を拭いていく。  心なしか、いつもよりも肌がつやつやしているような感じがする。 「まさかな…」  多分気のせいだと結論づけ、用意されていた着替えを羽織る。  バスローブとは違う、少しサワリとした着心地…。  絹で作られた夜着だった。 「……………………や、やだな…。  初めてでもないのに、何で…こんな…照れるんだよ、俺…」  唐突に思い出してしまって、あわあわとする。  羽織った夜着が妙に淫らに感じて、どうしていいかわからない。 「結婚式したってことは、…………………………その…」  ドッドッドッドッドッ…。  鼓動が煩い位に耳元で響く。 「しょ、………初夜…ってこと………!?」  顔から火が出たように熱い。  体がジワジワと熱くなり始める。 「どうしよう…」  真っ赤な顔の瑠維は、脱衣所のドアノブに手をかけたまま、固まってしまった。

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