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「事件解決、よかったですね」  並んで立つと要さんの頭は遥か下で、この人はオレがつむじを可愛いと思っていることには気づいていないんだろう。 「よく一晩で測り終えたものだね」 「なんとか」  オレを見上げるのは首が痛くなるからと、要さんは少しだけ顎を上げただけで喋る。  『2mの人間に人生で2度も会うとは思わなかった』  そうぽろりと言った言葉を思い出す。 「だから、ご褒美。下さい」 「………」  天気の悪い日は、要さんは微かに左足を引きずる。  その足に視線をやると、要さんはいつもの人を見下したような馬鹿にしたような、達観したような目でオレを一瞬だけ見上げた。 「右足にしたまえ」 「いいえ。左がいいです」

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