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 体の最奥で、みしみしと生木が裂けるような音を聞きながら、焼けるような痛みを訴えるそこに力を込める。 「あ…や……むり………た…す…」  容赦なく突き進んでくる彼の無慈悲さに、肩を震わしていやいやと首を振った。 「ぅぁあああっ」 「力を抜け」  苦痛を滲ませた声音でそう言われ、紀洋は反射的に下半身の力を抜こうとする…が、ずん…と突き進んでくる彼の動きに恐怖を感じて、再び尻に力を込める。  ぱしん…と彼の平手打ちが頬を打った。 「う…ぁ……」 「二度も言わせるな」  その言葉に、唇を噛んでゆっくりと息を吐きながら力を抜いていく。  再び激しく動き出した動きに、内臓を圧迫されて苦しさに呻き声が漏れた。 「ぅぐ…ぁ…ぁ、あっ」  ごりごりと最奥を突き上げると、内臓を持っていきそうな圧迫感を残しながらギリギリまで引き抜かれ、再び一気に最奥を目指して挿入されていく。 「犬っころ。名実共にオレのモノになった気分はどうだ?」 「あ…」  苦しい体勢の中、目の前で自分の血にまみれたモノが、排泄の為の器官に出入りするのを食い入るように見詰める。  ぐじゅ…ぐじゅ…  湿った音が耳を打つ。  チリ…チリ…  律動に合わせて鈴が音楽を刻むように音を立てる。  見上げた涼しげな目元が、快楽にぽっと微かに赤く染まっていた。 「あっ…ぁ…ぁの…ぁ、あ、あっう…嬉しく…お、もい…ま…すっ、あん…!」  腹につきそうな程反り上がり、バンドで根本を止められている自分のモノは、自分の意思とは関係なく、早く解放してくれと涎を垂らしているように見えた。  彼がモノで前立腺を刺激する度に、腹の上にポタポタと先走りが垂れる。  何度も抉られ、けれどペニスバンドに遮られてイく事が許されない紀洋は、朦朧とした意識の中で懇願を口にする。 「…ぁ……も…イきた……イかせ…………」  何度も激しく腰を打ち付けている彼は、自らも迫りつつある快楽の限界に鈍く頬を緩ませ、紀洋のモノを縛り付けていたバンドをパチンと外した。  びゅる… 「やぁぁぁあ!…らめぇ…っ」  途端、塞き止められていた精液が迸り、紀洋自身の胸や顔に飛び散る。 「…ら…ぁめ…でちゃ…」  舌足らずの言葉で呟きながら、ビクビクと痙攣を繰り返しては体内の逸物の形がはっきりと認識できそうなほど締め付けた。 「ぅ…んぁ……まら…出るぅ…」  吐精したはずの紀洋の芯が、硬度を落とすことなく再び先走りを溢れさせる。 「おい」  彼の指が胸を這い、チリンと転がる鈴を摘まみ上げ、一気に引っ張り上げた。 「やぁぁぁぁっ!!」  バチンと引きちぎれるかのような音を立て、クリップが弾け飛ぶ。 「ぃ…っぅ…っう…」 「無駄吠えすんなって言ってるだろ」  すすり泣きを始めた紀洋の足を抱え直す。 「っぅ…ふぁ…」 「出すぞ」  そう掠れた声で低く呻くと、腰の動きが更に早くなっていく。  ぐっと最奥を突いた瞬間、彼は身を固くしてナカへと精を放つ。 「や…や!また…あ、っぁ、あーっ!」  悲鳴のような声を上げ、萎えることのなかったモノからもう一度吐精し、紀洋はぐったりと身体中の力を抜いた。

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