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トク…ッ。
ドッ!!
涙が溜まった瞳が、忍の心臓を射抜いた。
「………ん……や……っ」
ハグハグ喘ぐ口から熱い吐息が漏れ、上気した肌からは甘い香りが立ち上る。
顔を背けているものの、対向車の視線が気になるらしい。
脇道へ入り、人目につきにくいコースを走ることにした。
◆◇◆◇◆
ガレージに車を入れる頃には、助手席の瑠維がクッタリとしてしまっていた。
ギアをパーキングに入れ、シートベルトを外してフルンと震える体を包むように腕を伸ばす。
「大丈夫か?」
チュ。
「………んっ」
労るように口づけると、甘い反応が返る。
「ん……っ、………っふ、ん………」
瑠維の唇をハムハムと啄み、熱い体に炎を点していく。
チュ…ッ。
チュ…。
「ん…、んん…」
少しずつ湿り気を帯びるリップ音。
鼻に抜けるあえかな声も、漏れる吐息も、どんどん甘くなっていく。
「……んふ…、…ぅ…っ、んん……っ、……あむ…っ、……っふ、んぅ………ん」
夢中で啄み合い、唇を割って入ってきた舌先を迎え入れる。
舌先を触れ合わせ、上あごをなぞり、歯茎をなぞる。
舌を絡め合い、舌の根を突く…。
重ねた唇だけで交わす愛撫は、二人を更に煽りたてた。
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