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◆◇◆◇◆  風呂上がりの瑠維が、不思議そうな顔をして忍を見た。 「ちょっと聞いていい?」 「ん?」 「なんで忍がワイシャツとチノパンで、俺がシャツだけな訳?」 「お前が一番やらし…、いや、一番可愛く見えるからに決まってるだろ?」  妙な言い回しに不審なものを感じたのだろう。  瑠維が小首を傾げた。 「気に入らないなら仕方ない。  せっかくの誕生日なんだから、素っ裸にリボンを巻いた方がいいか?」 「なっ、んなコト言ってねえしっ!!  つか、なんでマッパにリボンなんだよ」 「………実行する気は無かったんだが…、やってみるか?」 「……………」  眼鏡を外したままの忍と目が合い、頭が真っ白になる。  こんな顔をした時の忍は、言った事を実行しかねない。  いや、確実に実行する。  素っ裸にシャツ一枚と、素っ裸にリボンを巻かれるのは、どちらがよりマシなのか。  熟慮する必要もなく、結論は出た。 「……………………………………………いい、…遠慮しとく…」 「遠慮しなくていいのに。  残念だ」  本気で残念がる伴侶に、瑠維は半歩引いたのだった。

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