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「………っ、……っ」
何をどう言ったらいいのか分からなくて、瑠維は手をパタパタとさせた。
忍が言ったのだ。
瑠維の手がかかったものでないと駄目だ。
それがなければ生活が成り立たない。
他の誰にも代われない。
瑠維以外は意味がない。
そんな大事な存在なのに、面倒だなんて思う訳がないと…。
伴侶にしてもらえた上に、そんなことを言われた。
そんなことを甘い顔で言われたら、どうすればいい…?
結婚後の嫁にこんな言葉を蕩けそうな顔で言う亭主がいるのか?
釣った魚に餌はやらないという者が大概ではないのか!?
ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、ド…ッ。
考えれば考えるほど、鼓動が煩いくらいに耳の中で響き、呼吸はどんどん浅くなる。
顔は火を噴いたみたいに熱くて、耳から蒸気が噴いてるかもしれない。
「あ、あぅ…、えぁ、うぁ゛…」
思ってる事が言葉にならない。
ジタバタする瑠維を見て、忍は嬉しそうに髪を指で梳いている。
「脈拍が凄いことになってるぞ。
大丈夫か?」
「だっ、だ…」
「ん…?」
「誰がそうさせてんだよ…っ。
ばか…ぁ」
「俺だな」
萌え転がる瑠維を宥めるように、忍は優しくて甘い口づけを幾つも落とした。
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