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首筋を甘噛みされて、ビクビク震える体。
髪を梳く指の動きにすらも肌は敏感に反応していく。
「ん…っ、……ゃ……」
耳朶をやわやわと噛まれ、背中を這う掌に力が一気に抜けているのが判っているのに、忍は愛でるのをやめようとしない。
「………ひあ……んっ」
吐息が甘さを増してフルリと震える瑠維を抱いたまま、ゆっくり体勢を変える。
シーツの海に横たえられ、次々に落とされる口づけに華奢な体は何度も跳ねた。
あえかな吐息も、少しずつ淫らさを増していくリップ音も、二人を煽りたてる。
「……ん…っ、忍…ぅ…」
甘えるように口づけをせがみながら、キュウッと抱きついてくる様に恋慕の情は募るばかりだ。
「瑠維」
「………ん…?」
額と額を合わせ、目元をうっすら染めた忍が、瑠維を覗き込む。
「今夜は我慢が利きそうにない。
加減を忘れて抱いてしまうかもしれないが、………いいか…?」
「い…よ…。
加減なんか…しなくて…い…。
俺のこと…がっついて…」
「………………っ!!」
フワリと瑠維が微笑みを返すと、忍が絶句して固まった。
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