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「使っちゃヤだ…。  あんな邪魔なもの…、……二人っきりの時に使うなんて許さない…っ」 「…瑠維」 「加減しないでって言ったよ、俺…っ。  忍はいつも気を遣い過ぎてんだから、こういう時は我慢して欲しくない。  伴侶を二人持ったって事は、二人分の未来を俺は閉ざしたのと同じなんだ。  俺は子供を産めないから、忍の命を未来に繋げていけない…。  なのに、物凄く大事にして貰えてる。  だからこそ、注いでくれる愛情を大事にしなきゃいけない…。  未来に繋がる行為じゃないけど、深く愛されて注がれて有りったけの愛を孕みたいんだ、俺…っ」 「…………っ!!」  瑠維が今言った言葉は、いつかどこかで聞いたような気がする。  誰だったろうか…。 『僕たちは、有りったけの愛を孕まなきゃいけない…』  既視感に頭がクラリとする。 『ああ、璃音が言ってたんだったな…』 「全く…。  似たような事を思うなんて、何処までお前達は健気なんだ。  いや…、あれとは比べものにならないくらい、お前の愛は深い。  千尋の海よりもっと深いんだったな…」 「え………? …ぁ………ん……っ」  瑠維の唇をやわやわと啄み、角度を変えて少しずつ深く契っていく。  そこまで深く愛そうとするのなら、こちらも更に深く愛してやろうではないか。  忍は舌を捩込み、感じる場所を幾つも責め立てた。  これから際限なく啼かせると、瑠維に予告するように…。

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