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「で…………?  久しぶりに瑠維の顔を見たいからだけで呼び出したんじゃねえんだろ?」  瑠維を膝の上に乗せ、ソファにドッカと座った玲が憮然としながら切り出した。 「……………それだけよ?」 「はあ?」  あんぐりと口を開けた息子に、母はニッコリ答える。 「だって…。  寧も舞も学校だし、長男の煌もお父さんも留守がちでしょ…?  一番可愛い瑠維さんだって、玲が警戒して中々連れて来てくれないんだもの…。  お母さん、つまらないじゃない」 「………わかります」 「瑠維?」 「あの立派な屋敷森があるから、ご近所の喧騒も聞こえて来ないんですよね。  なのに、大きな屋敷に一人でポツンといたら…、凄く………寂しい気持ちになる。  春に植えた野菜たちだって、あんなにいっぱい実がなってるのに、食べてくれる人もいないんじゃ料理も作り甲斐ない……」  瑠維は膝の上から降りて、チョコンと玲の母の隣に座った。 「だから、たまには顔を出して、って言いたかったんですよね?」 「瑠維さん…」 「俺、ご迷惑かなって思ってました。  だけど違ったんだなって。  もっと…甘えてなきゃ駄目だったんですね、おかあさん…」  はにかみがちの笑みに、空気が柔らかく変わっていった。

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