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「へ………?」 「怒ってなんかねえよ。  お前の健気っぷりに、毎日萌えまくってんだからな」  鳩が豆鉄砲を喰らったような顔の瑠維を、玲はぎゅうぎゅう抱きしめて囁く。 「だいたい、お前が分かってて飲んだ酒じゃねえだろ?  寧と舞がふざけて出した飲み物に仕込まれてたんだ。  しかも、ジュースで割っただけのキツイ酒だった。  それで酔っ払ったんなら、単なる不可抗力だろ。  ま、お前の可愛いエロ猫っぷりも拝めた事だし、役得なんじゃねえの?」 「………………っ。  怒って……………ない…?」 「怒ってなんかねえよ。  一生懸命俺のを健気に咥えて奉仕して、可愛く啼いたじゃねえか。  萌えが炸裂しまくってんのに、怒る理由がねえよ」  チュ。  優しく額に落ちた口づけ。  蕩けそうな微笑みを向けてくれる玲に、鼓動は逸るばかりだ。 「や………っ、そな……、そんな蕩けそうな顔なんかされたら、俺、俺……っ、付け上がっちゃうってば…っ」 「付け上がるくらいでいいんじゃねえの?  お前は、俺達を大事にしすぎてる。  少しは我が儘になってもいいんじゃねえのか?」  クスクス笑いながら落とした口づけは、瑠維の体の芯に電流を駆け巡らせた。

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