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 ドアが開き、入って来たのは忍と玲だった。  何故か瑠維を見て一瞬固まったが、直ぐに表情が和らぐ。 「「ただいま」」  一言の後に、頬に軽いキスをする。 「おかえり」  瑠維も二人の頬に軽いキスをした。 「そういう所がマメだよねぇ…。  僕がいなきゃ、唇なんでしょ?」  クスクス笑いながら璃音が立ち上がる。  瑠維の隣を空ければ、二人が挟んで座れるからだ。  珊瑚を抱き直し、一人掛けの椅子に腰を下ろす。 「そういうお前はどうなんだよ。  エロ魔神に、おかえりのチュウ位はするだろ?」 「そりゃ、もちろん。  しない筈が無いでしょ。  同じ職場にいて、お義兄さんが見てるとこでも、チュッチュしちゃってる。  示しがつかないでしょう!!周囲を見てからして下さい!!って怒られる位だし」  クスクス笑う璃音と、眉間にシワを刻む忍を交互に見て、瑠維と玲が目をパチクリさせた。 「そうなんですよ。  この二人は、周囲を気にもしないでチュッチュしまくるんです。  さすがに大事な商談をしてる時なんかはしませんが、社長室ではイチャコラしまくりで…」 「で、時々研究室にハウスされちゃって、イライラするから余計にチュッチュするの」  要は、どっちもどっちなのだ。

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