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◆◇◆◇◆ 「ほう…、子供が欲しい……とな?」  仕事上がりの荊櫻が、ドッカと椅子に座った。  三人から瑠維と璃音の話を聞き、ふむふむと手を顎に当てる。 「水上の子供…、いや、各務の家に生まれた子供は、伴侶に尽くしまくるのが一番の喜びだ。  極上の快楽に導き、巨万の富を捧げ、嫁ぎ先に繁栄を呼び込む。  繁栄の中には子孫を残す事も含まれるからな…。  二人が子供を欲しがるのは、至極当然の成り行きとも言える」  アイスティーを一口飲み、荊櫻は呟いた。 「でもさ、鬼夜叉…。 同じ各務だけど、忍は違うんじゃねえの?」 「ああ。 そりゃそうだろ。  子どもを熱望するのは、受け身の立場の方だ。  乗っかる方は、伴侶をめっためったに甘やかしたがる傾向にある」 「そうなんだ…」 「瑠維と璃音は特に血が濃いから、お前達が必要ないと言っても心底からは納得出来ないだろうな。  伴侶至上主義の徹底っぷりが半端ないから」 「「………」」  生まれ持った性質が大きく関わっているから、どうしても尽くしまくる方向になってしまう…。  それはもう、仕方のない事だと言いたいのだろう。

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