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 忙しなくキッチンとダイニングを行き来する二人を、伴侶たちは切なそうに見る。 「子供の件に関しては、私からあの二人に言っておく。  多分、暫くの間、とんでもない萌え猫になるだろうから、がっついてやるといい」   ニヤリ。  不敵というより人の悪い笑みを零す姑に、三人の背筋が一瞬凍った。  水上夫妻、二組の双子、二組の番い…。  総勢11人での夕食は、大層賑やかになった。  食事の用意をしていた二人に荊櫻が何かを伝えたようで、瑠維と璃音はすっかりご機嫌だ。 「なぁ、鬼夜叉…、あの二人に何を言ったんだよ」 「…………」 「俺達には言えない内容ですか、鬼夜叉?」 「いや、そうでもない」  ニヤニヤ笑いながら二人に視線を向けると、どちらも真っ赤な顔をして俯いた。 「「……………………」」  なんとも初々しい反応だが、三人の男達にはさっぱり訳が判らない。  どう反応していいのか、戸惑うばかりだ。

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