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「な…っ、なに…これ…」  以前、二人に抱かれた時には、シンプルな部屋だった筈だ。  ベッドはあの時と同じキングサイズだが、四隅に色調を揃えた柱があり、天井から紗が垂らされている。 「何って、お前好みの部屋に改装したんだよ。  こういう雰囲気が好きだろ?」 「………好き…だけど、ここ、エロ魔神の別荘なのに…、こんなの…………いいのか…?」 「一応、二人に伺いは立てたよ。  改装どころか、権利を譲ってくれた」 「……………へ?」  山の中とは言え、人気のある別荘地にも近い。  シンプルに見えるが、建材から家具に至るまで、選びに選んだ良いものばかりのもの…。  土地だけでなく、建物の価値を入れたら…数千万円でも足りない筈だ。  こんな高価なものを、簡単に譲り渡す馬鹿がいるのか?  瑠維は目眩を起こした。  家の移転だけじゃなく、病院の敷地や建物をプレゼントしてみたり、今回は別荘まで…。 「な……っ、何考えてんだよ…っ。  そんな馬鹿高いの、右から左にしちゃって…っ。  あいつら、どっか壊れてんのか…っ?」

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