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「だって…、元々、俺が璃音の事を噛んだから始まった事だし、勝手に思い詰めて、キレて…、璃音を無理矢理…っ。  だから…っ、憎まれて当然だし、こんな…、こんなの…して貰うのおかしいって…っ」  ぽろぽろ涙もこぼれて、言いたいこともうまく出て来ない。  なのに二人は辛抱強く聞きながら、瑠維の涙を唇で吸い、背中や頭を撫でてくれる。  ここにいない璃音と龍嗣にも優しく労られているようで、心が締め付けられて苦しくてならない。 「俺達だって、璃音から引っ剥がす為にお前を殴ったし、殆ど解しもしないで凌辱したぜ。  あれは、やっていい事じゃなかった…」 「泣いてるお前を犯し、精神の根底まで打ちのめした。  狂うくらいの恋を打ち砕いた。  そんな事は、決して許される事じゃないんだ」 「……………違う…、玲も、忍も悪くない…。  悪くなんかない…っ」  かぶりを振って否定をすると、二人の優しい口づけが落とされた。  瑠維の根底にある罪悪感を、一つ一つ打ち消していくように、優しく、甘い口づけだった。

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