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「……瑠維?」 「どうした…?」  気遣う二人に瑠維は瞳を潤ませた。 「………もっと…欲しい…」  ふるふると震えながら訴える様が、視覚だけでなく情を揺さぶる。 「もっと欲しいんだな?」 「ん…っ」  蜜を注がれたばかりなのに、もう欲しがるのかと恥ずかしくて仕方ない。  二人も伴侶にしていることも、際限なく愛情を向けようとすることも、傍から見れば異常なのかもしれない。  だが。  二人の伴侶に抱かれる時は、同じだけの蜜を注がれたい。  片方に情を偏らせるのではなく、濃密な情を同じだけ向けていたい。  そうでなければ、意味がない…。  瑠維の想いの深さを知っているからこそ、玲も忍も拒まない。  強欲だとか、浅ましいなどとも思わない。  欲しがるということは、瑠維の中で愛情が凝縮されて、更に深く甘いものへと昇華されかけているのだと判っているからだ。 「わかった。  今度は、俺が後ろに注いでやろうな…」 「ン…」 「同じだけ後ろと前に蜜が欲しいなんて、欲張りで可愛いよ…瑠維」 「………んぅ…」  ゆっくりと忍が楔を引き抜き、玲が瑠維を腕の中に収めた。

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