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 時を同じくして、玲と忍がガレージに停めた車から降りた。 「おお…、今日も食欲をそそるいい匂いだぜ…」 「瑠維が作る物は、何から何まで美味しいですからねえ…」 「でもよ、一番ウマイのは…」 「それ、セクハラ発言なんじゃ…」 「「……………」」  バレンタインデーな上に金曜日の夜。  今宵はしっかり料理を堪能したら、瑠維も食う…そう決めていたのだが…。  二人の間に流れるのは、微妙過ぎる空気だった。

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