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「………薔薇…?」 「サラダ用のか、それ?」  しげしげと見る二人に、瑠維は首を振る。 「生花じゃないんだ、これ…」 「「…………?」」 「花びらも茎も葉もリボンも、全部チョコと飴なんだ」 「「え………っ!?」」  瑠維の言葉に、二人は目をしばたたく。  みずみずしい花びらも、茎も、全てチョコレートと飴だという事に驚きを隠せない。 「スッゴいリアルな紅薔薇にしたかったから、がんばってみたんだ。  だってさ、ほら…バレンタインデーだし」 「「………瑠維」」  驚いている伴侶達に、瑠維は改めて皿を差し出した。

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