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その頃。
給仕メンバーは、カトラリーを揃えながら小声で話していた。
『ねえねえ、あの窓際のお客様って、厨房の主のこと見てるわよ…?』
『うん。
なんかさ、恋人の働きっぷりに惚れ惚れしてる彼氏って感じ』
『そうじゃなくて…っ。
あの眼鏡執事さまとあのお客様って、どっちが主の本命の彼なのって話なんじゃないの~っ!?』
そう。
先日の眼鏡執事(忍)と今日のお客様(玲)のどちらが瑠維の本命なのか。
それとも二股…?
女性たちの疑問はそれに尽きるのだ。
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