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二人っきりで出かける特別な日。 しかも、前もってチケットを用意してくれて……。 結婚する前もそうだったが、結婚した後も変わらず瑠維を大事にしてくれる。 …と言うより、下にも置かない扱いをされるし、目を細めて優しく微笑まれてしまって、胸はドキドキするし頬も熱い。 『俺…、こんなに大事にされちゃったらどうにかなっちゃう…。 なんか…その…、大事にされてる分、俺は忍のことを大事に出来てるのかなぁ…?』 大事にするあまり、壊れ物を扱うように接してくることもあるくらいだから、時々瑠維は居たたまれない気持ちになるのだ…。 「ん?」 「な、なんでもない…」 慌てかぶりを振って、なんでもないように装おってみた。

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