238 / 262

絵画のエリアを抜け、彫刻や細工のエリアに入った。 精巧に作り上げられた彫刻は勿論のこと、クリスタルガラスで作られた見事な花々もある。 「これをみせたかったんだ。 こっちに来てごらん、瑠維…」 「ん…? …………え……っ、これ……凄い…っ」 誘(いざな)われて向けた視線の先に、細い銀のワイヤーで作られた鳥籠があった。 鳥籠だけではなく、絡み付く蔓薔薇や止まり木の上のカナリアも銀線なのだ。 どういう作り方をすれば、こんな精巧なつくりになるのだろう…。 技量の高さに、自然に溜め息がもれた。

ともだちにシェアしよう!