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第二章 好きになっちゃった!

 再会は、あっけないほど早くやってきた。  張り出された2年生のクラス編成に、雪緒と凌介の名前が並んでいたのだ。 「まさか、同じクラスになるなんて」  顔を熱く火照らせている雪緒の肩に、誰かが軽くぶつかった。 「あ、ごめん。って、あれ?」 「あぁ! 波多くん!?」 「あの時の、お客様!」  その節は、毎度ありがとうございます、と頭を下げる凌介だ。  そして、ごちそうさまでした、とお礼を言った。 「マドレーヌ、美味かったよ」 「よかった」 「それで、あの、さ。君の名前は?」 「あ、あの。新見。新見 雪緒」  雪緒、って呼んでもいい?  そんな凌介の言葉に、腰が砕けそうだった。 「俺のことも、凌介でいいから」 「う、うん」  あぁ、こんな気持ち初めて。  中学校で押しに押されて付き合った先輩にも、こんな風にときめいたことはなかった。 (これが僕の、初恋なのかもしれない)  そんな心地を味わいながら、凌介と共に教室へ入った。

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