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第二章・6

(男子なのに、アレンジメント?) (でも、可愛いじゃん。いいんじゃないの?) (雑草なんか持ってきてるよ) (お花買うお金、ないんじゃない?)  チクチクと、女子の言葉が身に刺さる。  そんな雪緒に、凌介は優しく声をかけてくれた。 「部活は毎週水曜日。俺に言ってくれれば、家から格安で花を持ってくるから、いつでも言ってよ」 「ありがとう」 「じゃあ、さっそく花を活けてやろうぜ。このままじゃ、萎れちまう」  凌介は、花器の並んだ棚から、赤いマグカップを出した。 「こいつに活けよう」  シロツメクサにタンポポ、ハルジオンに、タチツボスミレ。 「アクセントに、俺の花を」  そう言って、凌介は自分のアレンジメントから桃色のミニバラを選んで加えてくれた。 「すごい。こんなに豪華に見えるなんて」 「野の花も、馬鹿にできないだろ?」  周囲に、女子もやって来た。 「何これ、可愛い!」 「今度私も、こういうのやりたい!」  たちまち雪緒は、皆に認められる存在となっていた。

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