17 / 61

第三章・2

 凌介は、雪緒の後ろの席で汗をかいていた。  隣の女子が、ひそひそと話しているのだ。 「ねぇ、いい機会だから、キスくらいしなよ。ミツ」 「う~ん。どうしようかな~」 「キス以上の関係になっても、いいかもよ!?」 「ヤだ~。もう、やめてよ~」  どうやら付き合っている男子と、キャンプ期間中に仲を深めようという作戦らしい。 (キスくらい、とか! キス以上、とか!)  かっかと身体が熱くなってくるのが、自分でもわかる。  雪緒の、形のいいリップ。  そこに……、俺の唇を……。  さらにキス以上となると……!? (やばい。勃ってきた)

ともだちにシェアしよう!