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第六章・3

 キャンプファイヤーの周りで歌を歌ったり、ゲームをしたり。  そしてラストは、フォークダンスが待っていた。  始めはクラスの並び順に踊っていた生徒たちだが次第にその輪は崩れ、思い思いの者同士で組むようになっていた。 「波多くん、一緒に踊ろう♡」  そうやって来たのは、フラワーアレンジメント同好会の女子だ。  3,4人で固まって、凌介の元へやって来た。 「いいぜ。踊ろう」  雪緒が何か言う前に、凌介は炎の近くへ行ってしまった。  女子と仲良く踊る、凌介。 「凌介ったら。ちょっと、それは無いんじゃないかな」  雪緒は、唇を尖らせた。  僕と一緒に、踊って欲しい。  ずっとずっと、一晩中でも一緒に踊って欲しかったのに。  雪緒を誘いに、何人かの女子や男子がやって来たが、それは全部断った。 「ごめんね。捻挫した足が、まだちょっと痛いから」  そんな風に、お断りした。  凌介以外の人間と踊る気には、なれなかったのだ。

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