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13、感謝の気持ち

「建物の裏へ逃げたぞ! 早急に捕らえよ!」 監視人達が犯人を捕まえる為 一斉にその場から離れた。 「陛下!お怪我はありませんか」 「私は大丈夫だが、そなたは どうだ。申し訳ない、宴で このような事が起こるなど 何という不覚」 危険を省みず、自分を守ろうとした 諒に礼をした。諒は慌てた様子で こう告げた。 「陛下、顔を上げて下さい! 私は自分のすべきことをした までのこと。陛下が万一 お怪我されたら、皆が心配 するでしょう」 そうは言っても人は自分の命が大事。 身を挺して他人を救おうとする者は 少ない。 陛下は感謝の意を表すと共に 皇宮殿へ案内することにした。

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