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16、陛下は虜
「諒もう朝だぞ、起きてくれ」
「う、ん、陛下・・
あ、おはようございます!」
陛下に起こされた諒は昨日自分が
眠ってしまったと気づいた。
「おはよう。今日は久しぶりに
深い眠りだった。諒の琴の音を
聞いていたからだろう。ありがとう」
「こちらこそ、ありがとうございます。
人前で奏でるのは初めてでしたが
陛下に喜んでもらい光栄です」
諒の琴の音を聞いたのは自分が
初めて。陛下は誰にも聞かせたくない
奏でる姿も見せたくないと思った。
この美しい姿を見れば、誰もが
諒の虜になる。
他の奴らなどに諒は渡さない。
陛下は諒が寝ている間に
ある計画を立てていた。
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