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23、諒の判断

諒の体調が戻った3日後、罪殿にて 3人の女官達の処罰を下す時がきた。 「正七品 鈴・華・凛。お前達は 我の客人である諒を池に落とし 命を危険にさらした。首謀者で ある鈴は女官の位を剥奪。 華・凛は従九品に降格。 むち打ちの刑に処す。 むち打ちの回数は諒に決めさせる」 罪殿にいる皆が驚いた。処罰は 陛下が決めることであり、被害者が 決めることはなかったからだ。 「私は・・刑罰を望みません」 「な、何と!そなたを殺めようと したのだぞ」 「確かにそうかもしれません。 しかし、私は生きていますし 殺めようとするならば 首を絞めたり、凶器を使うはず。 陛下、首謀者である鈴さんも 資格を剥奪しないで下さい。 お願いします」 諒はこの3人に更正して欲しかったのだ。 女官の資格を剥奪されれば強制労働 となり、賃金は半分以下になる。 その事実を知っている諒は、陛下に 剥奪しないよう頼んだのだ。

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