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GAME3:Commentator by HARU

 カナさんが倒れてから三日が過ぎた。環境が変わったせいで眠れなかったとカナさんは言っていたけれど、それだけが理由じゃないということは、いくらバカなおれでもわかる。だって、カナさんホッとしてたもん。環境が変わったからっていう理由をおれが納得してみせた時、わかりやすくホッとした顔をしてた。  だから理由は他にもあって、それが解消されなければまた同じことを繰り返すんじゃないかと、おれは気が気じゃない。けどなあ……聞いても素直に答えそうもねぇしなあ。 「ねえ? 昨日、何時に寝た?」  夕食を終え、ふたりリビングでだらだら過ごす中、何気なさを装って聞いてみる。スマホをいじっていたカナさんは、わずかに肩をびくっと揺らす。ほーら、わかりやすい。 「昨日は……一時すぎくらい? ハルくんが部屋に戻って少ししてから寝たよ」 「ふーん……眠れた?」 「……まぁまぁ。おれ、元々あんまり寝れないっていうか、ショートスリーパーだから」  それは以前にも聞いたことがある。三、四時間くらいぐっすり眠ることが出来れば大丈夫なんだって。カナさんは嘘が下手なくせに、嘘をつくのが上手だ。完全な嘘ではなく、今みたいに真実を織り混ぜてくるから、嘘をついてても嘘じゃない。真実を繋ぎ合わせて覆い隠そうとするやり方は上手いと思うけど、隠し通せてないんだよな。

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