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第9話

「ぐッ……ゔぅっ」  身長の高い光希からすれば高さは腰下辺りだが、小さな壮一は脚が着かなくて不安定な状態になる。手首を戒めている手錠から伸びた鎖を、光希が持っていなければ…… 間違いなく前に重心が傾き落下するだろう。 「辛いだろ? さっきの水、出していいよ」 「やっ……触るな」  尻を軽く撫で上げられ、股の間から伸びた掌に下から腹を押されれば、グルグルと腸がまた動き出して、アナルがヒクヒク伸縮する。 ――痛いっ… 痛い!  絶望的な状況に……そんな姿は見られたくないから歯を噛みしめて耐えようとするが、歯の根が合わない位震える今の壮一の状態では、いくら我慢しようとしても無駄な努力そのものだった。 「こんなことして……楽しい……かよ」  ぽたりと涙が土に落ちるが、そんなことはもうどうでもいい。憤りと、深い悲しみがない交ぜになった心の中、どうして彼がここまでするのかを認めたくなくて頭を振ると、ため息を吐いた光希は萎えた壮一のペニスを軽く握った。 「ひっ!」 「自分から誘った癖に、あんな、俺の事好きでたまらないって顔していつも抱かれてたのに……壮一は、頑固な癖に臆病だ」  独白のように呟きながらペニスを扱いてくるけれど、寒さと痛みに呻く壮一のそこは全く反応しない。 「流石に勃たないか……じゃあこっち、早く出せよ」 「あっ…やめっ! 」  舌打ちの音が聞こえた後すぐアナルに指を突き立てられて、鉄棒にぶら下がった身体が、ゆらゆら大きく前後に揺れた。 「やっ……あっ…ゔぅっ」 「ほら……早く」  残酷な声と同時に二本の指がブイに開かれて……鉄棒からの圧力でとうに限界を過ぎてしまったそこから、長い指先が抜かれた刹那、凄い勢いで水が噴き出す。 「ヒッ、やぁ……るな、見ないで! や、でるっ…ア……アウッ!」 「あれ? 今日はセックスしないって言ってたのに、中は綺麗にしてた?」 「やっ…もっ……あぁっ! 」  何を言われたか分からない程の開放感に包まれながら、壮一は……そのまま意識を飛ばしそうになるけれど、寸でのところで背後から伸びた指に乳首を摘み上げられ、痛みに意識を引き戻されてあえなくそれは阻止された。

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