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 アキコが使っていた部屋に、唯一残した百合の絵は、小さく…けれど深く突き刺さった呵責だ。  アキコにした事を赦して欲しいとは思わない。だから、アキコのした事も赦せなかった。  増えていく赦せない事柄にがんじがらめになり、息をするのも億劫で……  ただただ、ショウコの思いを叶えたくて薔薇を植え、その世話に没頭した。  胸の内でショウコを妻と呼び、思い出に浸って静かに狂人のように暮らし続けた。  ふと、彼の事を思い出したのは、開いたショウコの日記にその名前を見付けたからだ。  …ああ、そうだったなぁ…と。  日々消えていくショウコの香りに、焦りを感じていたからかもしれない。  ふと、もしかしたらその子は……ショウコの面影を持っているかもしれないと。  そんな暗い考えが頭をもたげた。  探し当てた先は、 明らかに古びた養護施設。  職員やそこにいる子供を見て、大丈夫なのだろうかと思わせる雰囲気があった。  やっと探し当てた子供は…  酷くみすぼらしかった…

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