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第3話 同級生
高校時代、同性の友達を抱いてしまったのは好奇心からで。
部屋で一緒につるんでた友達が妙にエロく見えた。
此方を見る目にドキマギした。
なんか手を伸ばしたら、向こうも触ってきたから、止まらなくなった。
肌の熱さに夢中になり、互いのモノにを擦りあった。
どちらからともなく重ねられた唇をむさぼりあった。
そのうちキスして、互いのものをいじり合うだけでは足りなくなった。
もっと欲しくなった。
そこを使うって知識はあった。
「してもいい?」
そう聞いたら、ゆるしてくれたから、そこを使った。
挿れるまで、お互い大変だったけど、そこらは熱意が上回った。
挿れたらあたたかくて、きつくて、気持ちよくて・・・夢中になって腰をふった。
中で出すことも許してくれた。
最後までして、ますます止められなくなった。
時間を見つけてした。
何でも許してくれた。
舐めて欲しいと言えば舐めてくれたし、上に乗って動いてもくれた。
全部全部気持ち良かった。
激しく繋がった後に、そっと髪を撫でられる指づかいも。
する前もしてる時も終わった後も、繰り返すキスも。
そこにハマってしまったのも快楽があるからで。
それを与えてくれる許しがあるからで。
意味はなかった。
向こうはどう思っていたのかわからないけれど。
いや、わかっていたから逃げ出した。怖くなってしまって。
何でもしてくれて、気持ちよくて、居心地がよすぎて。
怖かった。
卒業してからは他県の大学に行った。
友達から逃げるために。
そして普通に女の子と付き合い、違う土地で就職し、もうすぐ結婚する。
何の問題もない。
そんな時にあの友達があらわれた。
不自然ではないように距離をとり、離れ、それに友達も何も言わなかったのに。
身構えてた。
「結婚するんだって?おめでとう」
お祝いを言われてホッとした。
でも誘われた。
あのエロい眼差しで。
誘われて乗ってしまったのは最後にハメを外したかったからか
もう一度、あの甘さを味わいたかったからか。
脱いで触れ合う肌の熱さに夢中になった。
キスをむさぼり合う舌の甘さに陶酔した。
肌を吸い、吸われた。
与えられる快楽に、あの頃のように夢中になった。
「可愛い・・・」
耳もとの小さな声もあの頃と同じ。
途中で違和感が。
咥えてくれることも、そこを指や手や舌で愛してくれることも知ってることだったけれど、そこを咥えながら、指が後ろの中に潜ってきた。
されたことのないことに驚きはしたけれど、優しい声で「気持ちよくするから」と言われて流された。
指はそこの気持ち良さを教えてくれて、「こんなことを覚えてしまったなら・・・」と少し怖くなってきたときにはもう、友達のそれが押し付けられ、ゆっくりと侵入していた。
抱いてるはずが抱かれていた。
喘がされ、受け入れさせられていた。
拒否できなかった。
欲しかったのだ。
しがみつき受け入れていた。
暖かく包み込む代わりに、貫き突かれ、刺し殺されていた。
それは死にも似た快感だった。
殺されてるのに、気持ち良い。
怖い怖い怖い。
怖くなって逃げようとしても、腰を掴んでまた貫かれる。
そして、激し過ぎて苦痛のやうな快楽に叫ぶしかない。
逃がしてもらえない。
「結婚なんてさせない。もう逃がしてやらない」そう囁かれた。
「愛してるから抱かせてやったのに人のものになるなんてゆるさない」
そう繰り返され、揺さぶられた
「怖がるから逃がしてやったのに、誰かのものになるなんて許さない」
友達はあの目で見つめてきた。
手を伸ばしてしまったのは、この目のせいだった。
「オレしかダメなんだって、自覚しろよ」
貫きながら友達は囁く。
熱い熱いソレ。
中から壊して、くずしてドロドロにされる。
自分から腰を振っていた。
胸を弄ってと、繋がりながら求めた。
貫かれながら、乳首に歯をたてられ、射精した。
中だけでイカされ、叫び続けた。
怖かったんだろ?
怖くて逃げ出したんだろ?
抱かれることも、愛されることも。
本当はずっと好きだったから逃げるために結婚しようとしたんだろ?
ささやかれる声は友達の声であり、自分の声でもある。
抱かれたかった。
本当は。
愛されたかった。
愛したかった。
本当は。
誘われて乗ったのは、取り戻して欲しかったから。
「自分勝手すぎるよな、愛してるけど」
友達は笑って、また中に放ち、この身体を満たしてくれる。
「絶対に逃がさない、もう」
そう囁かれ、逃げられないことに絶望の代わりに歓喜する。
END
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