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第4話 傲慢な男

 傲慢な男が青年を拾った。  気まぐれだった。  気まぐれに優しくしてみて、気まぐれに抱いた。  いつも構っている連中よりは毛色が違ったのが面白かったから、それだけ。  なんでも持ってる男は傲慢に遊んだ。  最初のキスだけ優しく後は残酷に弄ぶように。  好きなように、扱った。  使ったことのないそこを、ろくに慣らしもしないで押し開いた。  痛みだけしか感じてない身体を押さえつけ、強引に引き裂き楽しんだ。  自分に惚れてるから青年が耐えているのが気持ち良かった。  痛いと呻いて、苦痛に唇を噛んでも、「やめて」と言わないのが楽しかったからさらに好き放題に動いた。  最初から奥まで犯し、中で好きなだけ放った。     喉の奥まで犯して、道具のようにつかった。  珍しい玩具として。  それでも青年は拒否しなかった。  最後まで。  男の名前を呼んですがりつきさえした。    初めての夜、青年はイケなかっただろうが、男は気にもしなかった。  それからもたまに遊んだ。  気まぐれに、また構い、気まぐれに優しくする。  他のに飽きたなら、やってきて、優しくキスして、何度もいたぶるよつに抱いた。  全部遊びだった。  玩具でいたぶってみた。  面白そうな道具を試してイカせてあざ笑った。  前も玩具で弄ったし、後ろはありとあらゆるものを突っ込んだ。    後ろでイケるようになったのが面白くて、泣くまでそこで遊んだ。     縛り、鞭打つのはそれほど長くはハマらなかった。  打たれながらも自分を見る熱い目に興奮はしたけれど。  さすがに他人に抱かせてみた時は、嫌がられ泣かれたが、それが面白かったから、ちょっと長くハマった。  自分の名前を叫びながら他人にイカされ、泣いてるのは自尊心を満足させたから。    優しいキスをした後に連れて来た男達に好きなようにその身体を使わせた。  嫌がり、暴れるから、連れて来た連中は鎖で繋いだり、押さえつけたりして楽しんだ。    嫌だと泣いても叫んでも、男が来ることを決して青年は拒まなかった。  他人に抱かれて、泣いてる青年に自分の足の指を舐めろと言えば、青年は泣きながらナメた。  それを眺めて楽しんだ。  けれど、自分ではなく他人が楽しいのがつまらなくてやめた。  止めてやったら泣いて喜ぶのが、それがまた自尊心を満足させた  遊び。   楽しい玩具。  男は傲慢にたのしんだ。  そんな日々が続いていた。    でも青年は最初に優しくキスをされるだけで男の全てを受け入れていた。  ある夜男がやってきて、これが最後だと嘯いた。 綺麗で純粋なお嬢さんと結婚するから、全ての関係をおわらせるのだと。  彼女を愛してるのだと男は笑った。  愛の意味さえ知らないくせに。   綺麗で透明な美しいものを独占したいから愛なのだ、そう男は思っていた。  少なくとも、当分は玩具はいらないくらいには。  そして、最後に抱いてやると傲慢に笑って・・・優しいキスを青年にした    でも、いつもの夜とは違った。  優しいキスの後、青年に男は押し倒された。  驚き止めろと言っても青年はやめなかった。  青年は、手際よく男の手をベッドに繋いだ。  青年を男がそうしていたように。    そして、そんな気分な時に男が青年をそうしていたように、男の服を引き裂いた。  暴れないように脚も繋がれる。  そんな道具は青年にそうするためにあったから。  ろくに慣らしもされなかった。  酷く抱かれたのは男の方。     貪られたのは男の方。     引き裂かれながら抱かれたのは、その夜、男の方だった。  あれほど従順だった青年が男に教えたのだ。  抱かれることを。  引き裂いたあと、血と精液の流れるそこを舐めさながら青年は言った。  「愛してる、だから終わらない」と。  そして、また始まった。    どんなに許しを求めても終わらなかった。  「ずっとこうしたかった」と。  「あんたをこうしたかったんだ」と。  熱く囁かれた。  男は酷く抱かれた。  遊びではなく、焼き尽くされるために。  何日も閉じ込められた。  男が青年をそうしていたから、誰もそうされているのが男の方だとおもわなかった。  後ろだけでイけるようになるまで許されなかった。  玩具の使い方を教え込まれた。  鞭打たれ、足を舐めさせられた。  青年にした遊びを全て教え込まれた。  でも、決して決して、青年は男を他の誰にも抱かせなかった。  「愛してる。愛してるんだ」  キスは優しい。  キスだけは、染み入るように。  でも後は。  引き裂き、焼かれ、苛烈なまでに責められる。  青年にはこれが愛だから。    傲慢な男は傲慢のままだ。   お嬢さんとの婚約こそ破棄したが、傲慢にアチコチで変わらず遊んでいる。  甘く軽いお遊びから、傲慢ないたぶりまではば広く。  でも、今は必ずやってくる。   青年の元に帰ってくる。   絶対に。     帰ってきた男に青年は優しく優しくキスをして、朝まで閉じ込めて。  貪るように抱き尽くす  酷く抱いて。  酷く酷く。  男は乱れる  そんな男は青年だけのもの END

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